役員運転手の業務は女性向き?女性を雇うメリットと雇用方法

2021.10.07

役員運転手は数多くあるドライバーの中でも、少し特殊な仕事です。

 

運転時間よりも待機時間が多くなりがちで、重たいものを運ぶこともほとんどありません。

大型免許や二種免許も不要です。

 

その代わりに、運転や細やかな気配りなどのスキルはどのドライバーよりも高度なものが求められます。

 

これらのことから考えると女性にも向いている仕事のようですが、実際に女性役員運転手はほとんど見られません。

 

ここでは役員運転手が女性にも向いている仕事である理由と、女性を雇用するメリット、雇用する方法をご紹介します。

 

女性の役員運転手の雇用を検討している方はぜひ参考にしてください。

 

1. 役員運転手の仕事は女性向き?

 

役員運転手の仕事の基本は、役員を目的地まで安全に送迎することです。

 

トラックドライバーのように、重い荷物の出し入れがあることはほとんどありません。

運転時間も、他のプロドライバーと比べ短時間であることが多く、比較的体の負担は少ない仕事だと言えます。

 

またタクシー運転手のように「普通自動車第二種運転免許」は必要ありません。

「普通自動車第一種運転免許」のみで従事できます。

 

そのためドライバーの仕事の中では、女性でも従事しやすい業種だと言えるでしょう。

 

さらに役員運転手に必要なスキルを考えても、比較的女性向の仕事であることが分かります。

 

2. 役員運転手に必要なスキル

役員運転手はただ運転するだけが仕事ではありません。

同乗している役員に対し常に、何か困っていることはないか、空調は寒すぎないかといった細かいことに気を配らなければいけません。

 

このように役員運転手に必要なスキルは、他にもいくつか考えられます。

 

《役員運転手に必要なスキル》

・運転技術

・細やかな気配り

・ビジネスマナー

・身だしなみ

・言葉遣い など

 

これらのスキルは、一般論でいうと女性の方が優れているように感じます。

では女性の役員運転手が少ないのはなぜでしょうか?

 

3. 女性の役員運転手が少ないワケ

 

もともと日常生活で役員運転手を見かけることはほとんどありませんが、その中でも女性の役員運転手を見たことがある方はどれぐらいいるでしょうか?

 

役員運転手というと、年配の男性というイメージがあります。

ではなぜ女性の役員運転手は、あまりいないのでしょうか?

 

3-1. そもそもプロドライバーに女性が少ない

 

そもそもプロドライバーは他の職業と比べて、女性比率が少ない傾向があります。

 

役員運転手の数値は出ていないので、役員運転手に一番近いタクシー運転手の比率を見てみましょう。

 

画像引用:一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会

 

最新の数値では、女性の比率が3.7%。

少しずつ上昇していますが、100人タクシードライバーがいるとして、たった3人しかいないという現状が分かります。

 

これを考えると、女性の役員運転手が少ないことも頷けますね。

 

3-2. 勤務時間が長い

 

一概には言えませんが、役員運転手という仕事は役員の仕事に合わせて業務を行うため、勤務が長時間になりがちです。

 

そもそも役員という仕事は、仕事とプライベートの線引きがとてもあいまいです。

夜間取引先との食事があったり、休日にゴルフの接待があったりするなど、勤務時間があってないようなもの。

 

ドライバーはそれに合わせなければならないため、どうしても勤務時間が長くなり、自分の時間を持ちにくくなります。

 

結婚して子どももいる女性の場合は残業や休日出勤が難しい方も多く、役員運転手の仕事を敬遠してしまうことが考えられます。

 

3-3. 男性の役員が多い

 

昔から会社の役員は、男性が占めているケースが多くあります。

 

役員運転手とは二人きりになることもあり、無駄なトラブルを避けるために女性のドライバーを敬遠する役員の方もいるでしょう。

 

それとは逆に女性ドライバーの方から、セクハラなどを恐れて役員運転手をやりたくないと考える人もいるかもしれません。

 

4. 女性の役員運転手は増える?

 

非常に数少ない女性の役員運転手ですが、今後増えていく要因があるでしょうか?

ポイントは36協定と、女性役員の増加です。

 

4-1. 36協定の罰則付き上限

 

まず勤務時間の問題ですが、2019年4月(中小企業は2020年4月)より、36協定で定められている時間外労働に上限が決められました。

 

労働時間は1日8時間、1週間40時間以内、時間外労働は、月45時間・年間360時間と定められています。

 

特別な事情がない限りこれを超えることはできず、万が一超えた場合は罰則が科せられる可能性があります。

 

このことから、役員運転手の時間外勤務も見直される可能性が高く、長時間労働がネックになっていた女性でも従事しやすい環境になるかもしれません。

 

4-2. 女性役員の増加

 

一昔前までは役員といえば男性でしたが、近頃は女性役員も増えてきました。

 

東京商工リサーチが2021年3月期決算の上場企業2,220社を対象に調べた結果、前年の6.0%から1.4ポイント上昇し7.4%になりました。

 

画像引用:東京商工リサーチ[TSR]

 

グラフを見て分かるように、2017年から2021年の4年間で、倍以上に増えています。

 

今後も増えていくことが考えられ、それに伴い女性の役員運転手の需要も増えていくでしょう。

 

5. 女性の役員運転手を雇用する方法

 

とはいえ現状数少ない女性の役員運転手。

雇用するためにはどうすればいいでしょうか?

 

そのヒントは先ほどご紹介した「36協定」が関係します。

 

5-1. 条件を見直す

 

まず一つ目の方法は、雇用条件を見直すことです。

 

家事・育児をしなければならない女性の場合、残業や休日出勤をするのはかなり厳しいものです。

 

また36協定のことを考慮すると、残業時間には限りがあります。

 

残業や休日出勤をさせないために、たとえば今まで一人だった所を二人雇用するとか、残業や休日出勤の時間帯だけ派遣に依頼するといったことで、労働環境を改善すれば女性にとってもハードルがかなり下がるはずです。

 

5-1-1. 労働時間の適用除外制度

 

ただし36協定には「労働時間の適用除外制度」があります。

 

役員運転手のように待機時間が多い職業の場合、使える制度でさまざまな規定があるのですが、この制度を利用すると「労働時間」「休憩」「休日」の概念がなくなります。

 

この制度は雇用する側にとってはメリットがありますが、雇用される女性からするとかなりの負担です。

 

女性を雇用する予定であれば、本人にしっかり確認するか、もしくはこの制度を利用しない方が無難です。

 

5-2. 派遣会社に依頼する

 

求人募集をしても、必ずしも女性ドライバーの応募があるとは限りません。

 

そこで役員運転手の派遣会社に依頼する方法も考えてみましょう。

 

派遣の場合しっかりと研修を受けたドライバーを紹介してもらえるため、ある程度のスキルが身についていることも期待できます。また自社雇用するよりも、派遣に依頼したほうが経費を抑えられる点もメリットです。

 

5-2-1. スキルを重視するなら

 

女性でも特にスキルの身についたドライバーにこだわりたい、という場合は都内であれば「セントラルサービス」の役員運転手がおすすめです。

 

「セントラルサービス」の特徴は、きめ細やかな研修制度。

役員運転手が必要とする「運転技術」「身だしなみ」「言葉遣い」「こまやかな心遣い」などの項目を網羅しています。

 

もし気になることがあれば、問い合わせてみてはいかがですか?

 

「セントラルサービス株式会社」

TEL:03-6380-9151

メールでのお問い合わせはこちらまで

 

 

6. まとめ

 

プロドライバーの中でも役員運転手は、重いものを持ったりすることもなく比較的女性にも向いている職種です。

 

また細やかな気遣いなど女性が得意とするスキルも役員運転手に必要とされるため、女性ドライバーの方がいいと考える方もいるでしょう。

 

しかし現状女性の役員運転手は非常に少数です。

その原因はいろいろ考えられますが、長時間労働や男性の役員が多いことが原因の一部だと考えられます。

 

もし女性役員運転手を雇用するのであれば、長時間労働にならないようにすることや、派遣会社に依頼することなどを検討してみましょう。